2012年4月1日日曜日

森崎里美さんの裁判と、最高裁への上申書

 

はじめに

私は、性犯罪被害者である森崎里美さんの裁判について、、マスコミなどで何度か報道されたことがあるので、ご存じの方もいらっしゃるでしょう。微力ながら私も支援しております。その一環として、今回のブログ記事では、これまでの経緯に関する簡単な説明と、私が最高裁に提出した上申書とを公開したいと思います。

森崎里美さんの被害とたたかいの経緯

森崎里美さんは、生まれつきの脳性まひで四肢に不随意運動の障がいがあります。子ども2人を育てるシングルマザーでもある里美さんは、その就職困難の中で、ようやく2006年2月に、JR西日本神戸支社に、契約社員として、障がい者雇用枠での採用が決まりました。

(以下、里美さんの裁判を支える会のブログで公開されているパンフレットを要約したものです。詳しくは、こちらからPDFのパンフレットを閲覧ください。http://satomi-heart.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/post-8a7d.html

2007年11月、里美さんがJRのカニツアーに参加したときのことです。JR西日本は社員にツアー売り上げのノルマを課しているため、このツアーは事実上社員ばかりの社内旅行でした。そのとき、里美さんは直属の上司であるA係長にキスを強要するなどのセクハラ行為を受けた後、「帰るぞ」といわれてタクシーに同乗し、酔った里美さんがうとうとしていると、着いたところはホテルでした。

里美さんは、ホテルに連れ込まれて、無理矢理服を脱がされ、剃刀で身体中の毛を剃られ、朝まで性行為を強要されました。四肢に障害があり、不随意運動があって、かつ頸椎症もあっていつ半身麻痺になるかわからない彼女には、剃刀をもった相手に抵抗することは不可能でした。

その後、どうしてあんなことをしたのかAに問いただそうと電話すると、彼は「なかったことにせいや」と言い、「誰にも言うな、会社に言えば会社に居れんようになるぞ」と脅し、謝ろうともしませんでした。そればかりかAは、繰り返し「誰にも言うな」と口止めをしつつ、「1回
も2回も同じ」と、その後も性交渉の強要をしてきたのです。

こんなことが続き、里美さんが耐えきれず、リストカットしたあと、Aは、里美さんが、誰かに言うのではないかと恐れたのか、今度は、「好きだ」「愛してる」というメールを日に何度も送
ってきて、まるでストーカーのように里美さんの行動を監視するようになりました。里美さんは、悩み苦しみながら、Aに怒りをぶつけ謝罪を求める一方、仕事を失う恐怖と、Aのつきまといから逃れるため、わざとAの機嫌をとるようなメールを送るなどして、何とか一人で「解決」しようとします。しかし、メールとは裏腹に、Aにはまったく誠意を感じることはできませんでした。

メールでは「愛してる」などと言ってくるくせに、職場では里美さんの障がいをみんなの前で笑い者にするようなAの態度に、2008 年5 月、ついに里美さんは会社に告発することを決意します。会社は、里美さんから計3回、合計10 時間もの詳細な聴取をしました。里美さんが録音したテープには、JRの上司や、セクハラ相談室の職員の発言が録音されています。
2度目に聴取に来た部長は、里美さんの被害の告発を受けて、加害者のAの席を変えるという措置に対して、里美さんが「その措置を受け入れます」といったことに対して「受け入れるやないやろ、感謝しますやろ」と感謝を強要しました。3度目の聴取にあたった男女のセクハラ相談員は、「ちょっとやったら許したろ思た?」「自分から抱いてほしいとか言うことはなかっ
たの?」など、里美さんに同意の上の出来事だと認めさせるような質問を繰り返し、おまけに、「あなたは逃げられるところで逃げてない」「周りに人はいなかったの?助けを求めるとかできなかったの」などと、逃げられなかった里美さんを責めるような発言までしています。
挙げ句の果てに、Aが口止めするように串カツをおごると誘うので、断り切れず食べに行ったことについて「串カツとあなたの身体とどっちが高いん?」などと、とんでもないセクハラそのものの発言をしています。

そして会社は、2ヶ月後、「そんな事実はなかった」と口頭で通告してきました。里美さんの被害を知るヘルパーさんなどの聴取はせず、里美さんの日記の受け取りも拒否したままの結論でした。警察にも被害を訴えますが、警察は会社の話を聞き、里美さんに「訴えを
取り下げる」旨の書面に署名するよう繰り返し迫ってくるような状況でした。

2008年10月、里美さんは一人で弁護士を探し、裁判に訴えます。一方、会社への告発と裁判提訴の後、里美さんは、明らかに仕事を与えられなくなり、これまで普通に話していた同僚も、挨拶さえしてくれなくなりました。さらに、「森崎菌」などという言葉を浴びせられたり、使っているパソコンのコードを隠されるなど、様々な嫌がらせを受けました。

一審判決は、予想だにしないものでした。Aとのメールの文面等を根拠に、加害者と会社の「合意だった」等の主張を採用、里美さんの訴えをすべて退けるものだったのです。裁判所が正しい判決を出してくれると信じて、会社でのいじめに必死で耐えていた里美さんは、本当にショックを受け、体調を崩し、仕事に行くことができなくなりました。

控訴を決意した里美さんに、たくさんの人の支援が集まり、「支援する会」が立ち上がりました。裁判所に公正審理を訴える署名は、8000通を超えました。

そして迎えた控訴審判決。大阪高裁の判決は、加害者Aの最初の暴行の事実を認定し、Aに100 万円の損害賠償を命じました。しかし、通常の強姦事件の場合は、200-300万円が相場であり、これは不当に安すぎます。さらに、継続した暴行については、またもメールの文面などを根拠に「その後恋愛関係になった」「同意がないとはいえない」として棄却。会社の責任についても、「勤務時間外のこと」「不適切な対応はあったが、調査を尽くした」と棄却。仕事量の減少は「体調に配慮」との会社主張を採用しました。PTSDについても、「事件について話すことができている」等として、認めませんでした。

里美さんは、棄却された部分について、2011 年11 月14 日付けで上告および上告受理申立を提出。最高裁でのたたかいに入っています。

そんな中、2012 年2 月29 日、JR西日本神戸支社から、「勤務日数等を勘案し、2012 年3
月31 日をもって、これ以降の雇用契約を更新しない」との通知が届きました。
里美さんは、Aから受けた被害と、告発後の会社のひどい対応の中で、PTS
Dと、うつ病をわずらい、長期の休業を余儀なくされていました。里美さんの勤務日数が足りないとしたら、それは、間違いなく加害者Aと会社の責任です。里美さんは、兵庫県人権擁護委員会に訴え、さらに労働災害の訴えもしてたたかっています。

私が提出した上申書

現在、里美さんを支援する会では、最高裁へ提出する書類を集めております。http://satomi-heart.cocolog-nifty.com/blog/cat23137079/index.html

ひな形と、提出先のメールアドレスは上記URLに記載がありますので、是非皆様ご協力ください。集約期限は4月中です。

私が書いた上申書を公表します。

最高裁判所 第一小法廷裁判長殿

平成24年(オ)第202号

平成24年(受)第252号

上 申 書

(私の意見)  

 森崎里美さんの高裁判決に関して、大きな問題点が2点存在します。

① 加害者との性行為に関して、少なくとも初回は強姦であったことを判決は認めているにも関わらず、賠償金が100万円というのは明らかに不当に安すぎます。そのような判決が出た背景には、「その後、森崎さんと加害者は恋愛関係になった」という裁判所の判断があると想定されますが、それは論理的に誤っており、かつ国際社会の一員である日本国の判決として恥ずべきものです。
その関係が恋愛であろうとなかろうと、被害者の意志を無視して行われた性行為は強姦です。そうでなければ、DVやデートレイプなどは、そもそも強姦として認められないことになります。
モロッコのハカウィ女性・家族相が3月15日に、テレビを通じ、レイプ犯が被害女性と結婚すれば罪に問われない現行法の改正を呼び掛けました。残念ながら、イスラム圏などを中心に、そうした人権無視と女性蔑視の法律が残っている国が存在します。そして、今回の高裁判決は、残念ながら日本もまたそれら「人権後進国」の一つであることを、国際社会に対して如実に示しました。

② 高裁判決が、強姦が勤務時間外であることを理由に、JR西日本の責任を認めなかったことは不当です。加害者は最初の強姦の後、森崎さんに対して、事実関係を漏らしたら彼女が職を失うことになると脅しました。この事実は、それが職務時間外であろうと、その私的関係において、職場の上下関係が持ち込まれていることを意味しています。加害者には、当然、彼女を解雇する権限はないと思われます。そうだとすれば、加害者の脅迫は、会社にとっても越権行為である訳で、処分の対象となるはずです。ところが、JR西日本は、加害者を処分しなかった訳です。この事実は、JR西日本が、加害者と森崎さんとの私的関係に、企業内の上下関係を背景とした脅迫行為を是認したことを意味しており、従ってJR西日本は責任を負っています。さらに、JR西日本社内では、彼女の社内での訴えのあと、仕事を与えないなどの虐め行為が存在しており、こうした行為に対しても、JR西日本には責任がありますし、また加害者による強姦に対しても間接的に荷担していたことを如実に示しています。
なお、JR西日本は本年2/29付けで、森崎さんの雇い止めを決定しました。これもまた、本件に関する懲罰的解雇であり、不当な行為です。

2012年 3月 30日

氏名 岡田直樹

3 件のコメント:

  1. ・性犯罪を法廷で闘うのは、ほんとうに難しいことですね。
    ・被害者の精神的屈辱から、疲労が溜まり、闘いを続けられなくなり、法の裁きの不十分さに屈してしまいがちです。
    ・障害がある方なら、その苦痛は二重のものでしょう。
    ・岡田様はじめ支援している皆様方のパワーに陰ながら応援いたします。

    返信削除
  2. くそ野郎。一年に渡って実名を晒しやがって。お前の実名じゃねぇぞ。被害者の実名をお前が公開し続けるから、いつまでも本人が誹謗されているじゃねぇか。お前はそれを知っているのか?一年間も放置して、お前は結局、被害者の名前を晒し者にしているだけで、ほかには何もしねぇじゃねえか。
    お前のような偽善者野郎には何も語る資格はねぇ!

    返信削除
  3. 私は森崎里美さんをよく知っています。
    A氏と交際関係にあったことも知っています。だってずっと本人の家に来ていたし、エステや買い物、遊びに行ってたもの。
    A氏は真剣に交際されていましたよ。
    森崎里美さんの子供たちにもよくしていましたし。現在、JRとの裁判は続いていますが、本人は裁判には遅刻する。支援者達との打ち合わせにも来ない。いつも人任せで目立ちたがりやな方ですね。
    障害者って言いますけど、健常者より考えてること達者で、何かあればすぐに訴える。が口癖のようなそんな人ですから。
    みなさんもお気をつけ下さいね。

    返信削除